もう一度遊びたくなる?ファミコン時代のタレントゲーム5選。酒井法子、ビートたけしetc

もう一度遊びたくなる?ファミコン時代のタレントゲーム5選。酒井法子、ビートたけしetc. | ニコニコニュース

ファミコン発売40周年の今だからこそ思い返したい作品達

 今年は『ファミリーコンピュータ(以下 ファミコン』(任天堂より1983年7月15日に発売)が登場して40年の節目となり、再度レトロゲームが盛り上がっています。おそらくSPA読者の皆様もファミコンという単語を聞くだけで自分の少年時代思い出して、なんだかワクワクしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 ファミコンゲームタイトル数は約1250本とされています。また、なぜ正確な数でなく「約」が付いてしまうかと言いますと、この中には「非売品」と呼ばれるものや、ディスクカードの書き換えタイトルなど、それをタイトルとしてカウントするか否か賛否あるからなのです。

 1983年7月15日ローンタイトル(本体と同時発売)として『ドンキーコング』『ドンキーコングJr.』『ポパイ』は発売以降、1984年の『ゼビウス』、そして、1985年ファミコン史上最大のヒット作となり、さらに本体の売り上げを押し上げることになった『スーパーマリオブラザーズ』が登場し、今も尚、シリーズ化は続き知らない人はいないキャラクターマリオスターダムにのし上げました。

 その後、社会現象にもなったあの作品が登場します。子供たちが学校を休んで並び、買ったばかりのソフトが奪われる等の問題が起きテレビニュースなるほどの騒動となった『ドラゴンクエストⅢ』が登場します。そしてその後も数々の名作、珍作を生み出しつつ、ファミコン最後の作品、『高橋名人の冒険島Ⅳ』(1994年)でその幕を閉じることになります。

 しかし40年が経った今も尚、ファミコンは唯一無二とも言える存在であり、今後ゲームハード業界でその名が忘れられることはないでしょう。

◆有名人起用のゲームには二種類ある

 今回はそんな約1250本のファミコンソフトの中から、いわゆる「有名人」をなんらかの形で起用したタイトルを紹介していきます。この「何らかの形」ですが、大きく二つに分けることができます。

1.名前だけを借りたもの
その有名人本人にはゲームの知識などはなく、ゲームの内容に関与していない

2.本人がゲームプロデュース(企画、アイディア等)に絡んでいる
その有名人本人がキャラクターイラストを描いたり、ゲームの内容についてもある程度制作側と共に参加している

 そもそも、なぜ有名人をゲームに起用するのか? これには明確な答えがあります。単純に「売れる」からです。ゲームソフトの多くには元々有名なキャラクターディズニーや漫画、アニメキャラクター)をモチーフにしたゲームが多数ありますが、その実物の人間版という立ち位置になります。

 これはゲームだけに限らず、普通の日用品やお菓子などでも誰かと「コラボ」するというのは商品を売るための一つのセオリーと言えます。

 ここで「売れる」という言葉を使いましたが、正確に言えば「ある程度売れる可能性がある」「最低ラインは割らないだろうから起用する」が正しいかもしれません……。

 なぜこうして少しネガティブな言葉になってしまうかと言いますと、ファミコンにはある都市伝説と言いますか、定説のようなものがありまして、それは「キャラゲー(版権ゲーム)に名作無し」というものなのです……。

 そのゲームが面白いかつまらないかは、突き詰めるとそのユーザーの「価値観」になりますが、やはり「ゲームの完成度」というのは大事であり、キャラ(版権)ゲーには正直、クソゲーと言わざるを得ないものが多いのは否定できないでしょう。

 実際のクソゲータイトルは筆者の価値観にもなってしまうので挙げませんが、逆にキャラゲーでも『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境ハドソンの『ドラえもん』『忍者ハットリくん 忍者は修行でござるの巻』など、名作と言われるものがあることもお伝えしつつ、今回は「実在の著名人」を起用したタイトルをいくつか紹介させていただきます

◆『さんまの名探偵

ファミリーコンピュータ 1987年4月2日発売)
起用有名人/明石家さんま+吉本芸人(当時)他

 探偵「明石家さんま」さんにプレイヤーが指示を出しながら、「桂文珍」さんを殺害した犯人を探していくアドベンチャーゲームゲーム内に出演するキャラクター全てが吉本興業の人気芸人ばかりなのに加え、その見た目や喋りの特徴も非常によく掴んで似せているため、殺人事件というテーマでありながらも随所にクスッとしてしまう演出やセリフが散りばめられています。

 しかし、ラストの展開には逆にゾッと恐怖してしまう……。

 後に、プレイステーションにおいて本作のオマージュ的作品『ナイナイの迷探偵』が発売されていますが、正直ゲーマーにあまり高い評価は受けませんでした。

◆『田代まさしの プリンセスがいっぱい』

ファミリーコンピュータ 1989年10月27日 MSX2 1989年5月26日
起用有名人/田代まさし

 当時、バラエティー番組で引っ張りだこ、原宿にはご自身のグッズショップを展開するなど、大人気タレントだった「田代まさし」さんを起用したタイトルゲーム内容はよくある横スクロールアクションゲームです。しかし、残念ながら目新しい部分はなく、田代まさしさんというキャラクターを活かせているかという部分についても疑問が残る内容でした。また、アクションの部分も決して完成度が高いとは言えず、ゲームとして見るといわゆるクソゲーの域に入ってしまっていると言えるでしょう……。

 しかし、今となっては「色々」あったことにより、キャラグッズとして貴重な存在にはなっているかもしれません。かく言う筆者も田代さんと司会業で共演させていただいた際、楽屋でカセットサインをいただいたのは良い思い出です。

◆『鏡の国のレジェンド

PCエンジン CD-ROM2 1989年10月27日
起用有名人/酒井法子

 当時、正統派、清純派アイドルとしてトップを走っていた、のりぴーこと「酒井法子」さんを起用したタイトルゲーム内容は、酒井法子コンサート中に鏡の国に連れ去られてしまい、主人公プレイヤー)が助けに行くというアドベンチャーゲーム。CDロムという媒体を生かし、作品中には酒井法子の楽曲が収録されている。本作はどちらかというと、ゲームファンが購入するというより、酒井法子ファンが購入したファングッズのような立ち位置。

 前記した、田代まさしさんの『田代まさしの プリンセスがいっぱい』と同じく、起用されたタレントに“色々”あったため、現在ではある種のネタ、コレクターアイテムとなっている……。

◆『所さんのまもるもせめるも』

ファミリーコンピュータ 1987年6月27日
起用著名人/所ジョージ

 当時、ディスクシステムリンクの冒険』のCMなどにも出演し、本人もゲーム好きを公言していた「所ジョージ」を起用した作品。本作は単に名前を貸すだけでなく、所ジョージ本人がゲーム内のキャラクターデザインゲーム内容を総合的に指揮した作品。

 内容は横スクロールアクションゲームであり、世田谷区から本人の芸名の由来にもなっている埼玉県所沢市に存在する「所御殿」を目指すというもの。

 制限のある武器「水鉄砲」など、目新しい要素もあるものの、ジャンプの判定の厳しさなど理不尽に難易度が高い部分などを含め、完成度が高い作品とは言えない(筆者の感覚です)しかしながら、東京、埼玉の各所をある意味で観光感覚で回ることに喜びを見出すことができれば、少しだけ楽しめる作品に変わるかも?

◆『たけしの挑戦状

ファミリーコンピュータ 1986年12月10日
起用著名人/ビートたけし

 今の時代になっても、色々な意味で「伝説の作品」とされている本作。このゲームが生まれた経緯はゲーム内容と同じように諸説あり、当時、たけしさんはファミコンに夢中になっていて、本人がメーカー側に企画を持ち込んだ〜という説。逆にメーカー側がたけしさんに依頼をした〜という説。

 また、制作にどの程度本人が関わっていたかについても、「飲み屋で適当に数時間話しただけだよ(笑)」としているものの、メーカー側は制作に大きく関わっており、製作中もアドバイス、意見などを多くいただいたとしている。これは筆者の憶測ですが、「飲み屋で適当に」というのは、たけしさんの一流の冗談だったのではないでしょうか。

 また余談ですが、本作品の発売日1986年12月10日の前日に、例のフライデー事件が起こっています……。

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今回は数本しか紹介できませんでしたが、まだまだ隠れた著名人を起用したゲームは存在します。最近こそほぼ無くなっていますが、これからもこういった味のあるコラボ作品が出てくるといいですね!

◆〜他にもこんなにあるぞ! 著名人を起用したゲーム一覧〜

聖飢魔II 悪魔の逆襲』聖飢魔II
『NO・RI・KO』小川範子
カトちゃんケンちゃん志村けん 加藤茶
『カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄』カケフくん
マイケル・ジャクソンズ ムーンウォーカーマイケル・ジャクソン
ジャッキー・チェンジャッキー・チェン
中山美穂のトキメキハイスクール』中山美穂
『迷宮のエルフィーネ』西村知美
舛添要一 朝までファミコン舛添要一
ラサール石井チャイルズクエストラサール石井 チャイルズ他
光GENJI ローラパニック光GENJI
TM NETWORK LIVE IN POWER BOWL』TM NETWORK
『羽生名人のおもしろ将棋』羽生善治
『爆笑!スターものまね四天王』清水アキラ栗田貫一コロッケ、ビジーフォー
マイクタイソンパンチアウト!!マイク・タイソン
新人類長州力
他多数

SUKESAN
ファミ通 編集者エイベックス→学校の先生数年→新垣結衣さん他、タレントさんのピアノ&歌講師。番組、CMを作る人。昭和レトロガチャコスモスアプリ開発中レトロゲームの話はお任せあれ。育児奮闘中。X(旧Twitter)@sukesankoba noteSUKESAN

(出典 news.nicovideo.jp)

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