【マギレコ】VIPでマギアレコード

TURE END

まなか「俺さん…ん…んちゅ…、はあ」

俺「まなか…ん…、まなか…まな……ゲプッ」

まなか「……え゛？」

俺「あっ、ごめん」

まなか「……うわあ…信じられません、シてる最中にゲップって…」ｻｰｯ…

俺「あー、さっき特大オムライス食べたからかな、炭水化物過多でゲップが…へへ」

まなか「いや、『へへ…』じゃないですよ！夫婦の営みをなんだと思ってるんですか？エチケットどうなってるんですか！」

俺「ごめーん…、はあ…」

俺「……まなか…」 ｽｯ

まなか「いや、なに続けようとしてるんですか！嫌ですよ！まなか、ゲップした口とキスしたくありませんから！」

俺「えー…」

まなか「はあ、俺さんが30まで結婚できなかった理由をまた一つ痛感しましたよ……俺さんは明日からしばらく、まかないサラダだけで生活してください！！」

俺「ええーっ！？」

（出典 i.imgur.com）

莉愛「それは災難だったわね…」

麻友「でも、オムライスを食べた後のゲップってオムライスの匂いがするのかな？なんだか楽しそう…！」

まな莉愛「えぇー…」

ヘルカ（今日、私は処刑される…）

群衆「この人間のクズ！＊じまえ！」

ヘルカ（ドルマ…最期はあなたの思い出に縋らせてください…）

刑場に着いたヘルカが目にしたのは異様な光景だった
刑場には4匹の馬が対角線上に並ばされていて、その足にはそれぞれ縄が結ばれていた
縄の先は馬たちの対角線の中心に伸びていて、そこには人一人が寝転がれるような空間があった
人より数段頭の良いヘルカは、その光景が意味するものを早々に理解した

ヘルカ「……っ…！……！？」
看守「来い」

馬たちの中心に行くよう促されるヘルカ
身体が恐怖に支配されていく…

ヘルカ「や……っ、あ…」
看守「おい、手伝え」

震えるヘルカを看守たちが強引に連れていく

ヘルカ「ま、まって……いや…っ」

か細い制止の声を無視し、看守たちはヘルカの手足に縄を括り付ける

ヘルカ「いっ…！はあ…はあ…」

締め付ける縄の痛みで、この悪夢のような光景が夢ではないことを思い知らされる

ヘルカ「まって…！ごめんなさい…！わたし嘘ついてて…ほんとはみんなのために…！」

自分の意思とは違う命乞いの言葉が口から溢れる
こんなことを言いたいんじゃない…そう思っても、ヘルカは命乞いをやめることができなかった

看守「準備を」
ヘルカ「ひぁあぁっ…！いやぁ！死にたくない！だれか…みんな…」

いきり立つ馬の嘶きを掻き消すように、ヘルカは思い出の中の住人に助けを求める
ラマ、デキー、尼僧院の学友たち、そして…

ヘルカ「ドルマドルマドルマドルマドルマドルマ」

かつてのラクシャーシーの情けない姿に看守がため息を漏らす
看守の右腕が振り下ろされ…

ヘルカ「ドルマドルマドルマドルア゛ア゛ァ゛ア゛アアアッ！！アア゛ア゛アァぁア゛ア゛ア゛ァァ！！！」

この世すべての痛みを内包するような悲鳴、その後に「バリバリバリッ！」という音が刑場に響き、一切の音は途絶えた
しばしの静寂の後、刑場は群衆の歓喜の声に包まれた

ドルマが目を覚ましたのは、その数日後のことだった――